レールベンダー

  中華の安物の時計工具をレールベンダーに改造するお話です。KKCで話題になり、その中で下方のベアリングは少し奥へオフセットすべきと言う話がありました。コンは図で言うとAで良かろうと考えていましたが、FAST TRUCKのものはBだというのです。

f:id:konno_sendai:20210326010057j:plain

  そこで図々しくNさんに貸してもらうようお願いしました。

f:id:konno_sendai:20210326010208j:plain

  なるほどオフセットされています。

f:id:konno_sendai:20210326010253j:plain

  この情報が超役に立ちました。というのも、今回は2種類のオープナーのうち大型のものを使ったのですが、本体を固定するビスの頭に通すレールが干渉するのです。オークションで販売されているものは、小型のタイプなので、かろうじてビスの頭がレールから外れるのです。そこで、無い知恵をふりしぼり、それじゃあ上の二つのベアリングを前方にポフセットすれば同じことじゃん!そうすると、ベース部分をかさ上げしなくてはならないけれど、かさ上げのt2の板にビスの逃げを設ければ出来そうだ!というアイデアです。尚、ベアリング装着部はφ8.7程ありましたので、旋盤でφ8に削りました。ここに2ミリのワッシャとt2のフラットバーで上の二つのベアリングをかさあげします。

f:id:konno_sendai:20210326011008j:plain

  ベアリングをネジ留めして完成。

f:id:konno_sendai:20210326011100j:plain

  ベアリングのオフセット状態。

f:id:konno_sendai:20210326145905j:plain

  早速試して見ました。なるほど、上のベアリングの面取り部分にレールの底部が嵌まり込んで安定します。この方法では、曲がりにくい底部をダイレクトで曲げることになり、首から上はそのついでで曲がるわけです。捩れが発生しないので、すごく綺麗に曲がります。

f:id:konno_sendai:20210326011331j:plain

  そして、額面通り曲がったレールを直線に戻すことも簡単でした。感激しました!

f:id:konno_sendai:20210326011503j:plain

  材料費は本体とベアリングとネジで1500円くらいで、その10倍の値段の工具の性能を得ることができました。旋盤さえあれば誰でも出来ますね。時計工具は小さい方も発注しました。これは納期が4月1日ころになるので、余ったベアリングとネジで2号機も作って見ます。今回の工具は上方のベアリングも可動するので、性能的には上かもしれません。

  雨でジョギングもままならず、良い気分転換でした。明日からまた精進できます。そして嬉しいことがありました。福原金属の帯材や角棒、洋白線の仕舞忘れが見つかったのです。φ0.25やφ0.35の洋白線は貴重だし、ロール加工で加工硬化された角棒や帯板も有難いことです。かなり大量で、多分生涯使いきれないでしょう。ムフフフ・・・・・。