ロー付けのお勉強

  工作本の続編でロー付けのことを書かなくてはならなくなり、お勉強を始めました。教えていただいた平岡先生のライブの本は本当に素晴らしい記述で、ここを読めばコンの出る幕は全くないのですが、逆にコンのようなロー付け苦手人間がどうやってロー付けを覚えるのかという視点で書いてみようと思います。

  平岡先生の記述でコンが苦手にしていた理由が二つはっきり認識できました。

  第1点は、ピンセットのつまみ付けはよろしくないということです。ロー付けの場合は、ローが流れ込むわずかな隙間が必要で、0.1mm弱の隙間が望ましいということでした。ですから、ハンダ付けの要領で母材をピンセットでつまめば隙間がなくなりローの入り込む余地がなくなってしまうのです。それでピンセットでつまんだロー付けは母材の端部分しかローが流れないのですぐに取れてしまうのですね。

  もう1点は、加熱です。ハンダの炙り付けのようにローを狙って炎を当てるのはよろしくないのですね。接合すべき母材の周囲から徐々に加熱し、母材の大きさに差があるなら、大きい方を先に十分加熱しないと、小さい方にローが流れてしまうそうです。また急激な加熱は多めにつけたフラックスを酸化させてしまい、黒焦げが出てしまいます。

  そこで、正しいかどうかは自信ありませんが、セラミックボードをこのように加工して、母材を固定するジグにしてみました。ピンボケご容赦(少し動いたみたいです)。

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  フラックスと早ローの小片を接合すべき箇所に載せます。平岡先生はBAg-1を推奨されていましたが、小さな模型では宝飾用の早ローか7分ローが良さそうです。ちなみに真鍮の溶ける温度は約800度、洋白は1000度、早ローは600度です。この温度差が接近するとロー付けは難しくなるのですね。

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  で、慎重に炙りました。少しフラックスは残滓になりましたが、こんなもんでしょう。

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  最後は酸洗すべきだそうです。今回はいつものように少し研磨しただけ。

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  あ、申し遅れましたが8550の二重スライドバーです。レールから削り出す方法もありますが、隙間のヤスリ仕上げが大変なので、角線3本のロー付けが良かろうと愚考しました。今日のトライアルで、少しロー付けは進歩出来たような気がします。ワークの固定が銀ロー付けのポイントと知りました。セラミックボードに固定する方法は聞いたことがありませんが、これもアリかと・・・・。

  ジョギングは25分40秒。また25分の壁に挑戦です。日曜日の義理ドライブは山形まで。東根周辺は大雪で、雪かきの雪が山になってました。雪吹雪の笹谷峠を越えれば、快晴の仙台でした。8550の作り方で、難所のスライドバーをロー付けで作るということが、難しくはないと確認したのが今日のお話です。