ML210の整備は続く

  ともかくやたら三爪チャックが固いのです。爪と溝をチェックしましたが問題ないようなので、恐らく前後のガタを殺す為に嵌められているΩ型のリング(どうやらスナップリングと呼ぶらしい)が犯人と判断しました。外して少し削れば良かろうと思いましたが、手持ちのどんな工具を使っても外せません。あきらめてDIYでこれを買って来ました。通常のプライヤは握ればすぼまるのに、握れば開くのはどういう構造なのだろうと言う興味もありました。入手して一発で納得しました。そうか、クロスするから締まるのね、クロスではなく「く」の字をを中央で合わせれば、握った時に開くわけです。面白いなあ・・・。

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  外したスナップリングは案の定中央が削れています。拝察するに、スナップリングはプレスで抜いているようなので、その時のバリが悪さをしたみたいです。プレスで抜いた後で熱処理されていますので、硬いです。ダイヤモンド砥石でノギスとにらめっこしながら研ぎました。

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  これでバッチリ治りましたが、問題はそれで終わらなかったのです。

  この旋盤は、勝手に丸ノコ盤に改造されていて、何と刃物台は180度回転して付けられていました。それを戻してカミソリ調整、なにより横方向の動きは完全にロックされていて、滑らかに動くようにハンドルの調整が必要でした。外されていたドリルチャックも悲惨な状態で、何とか磨いて取り付け、テールストックのハンドルは割れていて空転する、ヤレヤレ・・・。

  しかしML210に惚れ込んだコンですから、すべてクリアして、真鍮の丸棒が普通に削れるように仕上げました。上げブロックは、絶対必要です。このままだと、隙間に落ちたワークが取り出せないし、なにより掃除が大変です。また、旋盤作業は通常のテーブルの高さより少し高い方がやりやすいので、最低でも3cmくらい高くすると良いでしょう。画像では高さは問題ないのですが、主軸が少しグラつくので、もう少し広い板を用意します。やりなおします。

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  工作は、テンダーのバッファーケースを直しただけ。そう、欧州型は座があるのに、米国型では座は不要でした。つけたりはずしたり、どっかのタイトルみたいです。救いはこのタイプのバッファーケースを作った人がいない事。量産しましたので、広めたいなあ・・・。

  今日はともかく同人誌、さらにエッチング板も出来て来て、もろもろ忙しい日曜日でした。ジョギングは小雨で中止(ラッキー1)。